プリ☆チャン雑記 その2

(買収済み)

 

プリ☆チャン二期が始まってひと月経ちますね。新キャラ勢えもすぎですね。

記事の更新がない間ももちろん観ていたよ。秋冬は精神的にヤバくなるからブログ書くとか無理無理無理

 

起源不明らしい「ねこさんですねぇ!」について。メモと推測を書きます。

2020年2月25日追記:24日更新の大百科記事によればこちらの動画→

迫真プリチャン部(便乗)キラ宿バトルロワイヤルの裏技.mp2 - ニコニコ動画

に初出があるとのことで、この記事の情報は古いものとなっています!

これが気になりだしたのは割と最近のことで、53話シアワ星かわいい賛歌・54話SCSGライブシーンにおける弾幕を見たことが契機だった。弾幕自体は以前からあったのだが、最近「起源不明」というコメントがよく流れてくるので。

公式動画における初出

2018年8月1日、当時の過去ログを見てみると確かにある。

キラッとプリ☆チャン 第17話「笑顔でさよならしてみた!」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

 

コメ番2666さん「ねこさんですねえ!」(12時43分)

 

キラッツ初の3人ライブで、新曲で、しかもチアリーダーコーデで、ライブは全てが見所と言える中でなぜ「ねこさんですねえ!」なんてコメントが出てくるのだろう? 確かにあの振り付けはねこさんで「ねこさんですねえ!」と言われたら同調したくなる。

この回の公開期間には弾幕化していなかった(次回も同様)のだが、19話投稿日の夜には同様のコメントが複数並ぶようになる。

キラッとプリ☆チャン 第19話「夏だ!ビーチだ!行ってみた!」 アニメ/動画 - ニコニコ動画

先行して投稿されたぬる兄の方では、10月24日まで確認できない。

【コメント一覧】「SUPER CUTIE SUPER GIRL」をぬるぬるにしてみた【HD60fps】 - ニコニコ解析(γ)

Twitterにおける初出と反応

放映は日曜日、ニコ動プリ☆チャンは毎週水曜日投稿なので、水曜日までにプリ☆チャンに関連付けられた用例はあるのか、Twitterのuntil検索で調べてみた(5月5日深夜検索、以下同)。

"ねこさんですねぇ" until:2018-8-2 - Twitter Search

がプリ☆チャンに関連付けられたものとしては初出(「ねこさんですねえ!」では特筆すべき事項なし。あ、OR検索すればよかったのか)。検索の時点で削除済みのツイートもあるかもしれないが、やっぱりニコ動プリ☆チャンが端緒かなというふわりとした感触。

背景事情と推測

「元ネタって何?」という問いになりがちなのは、「テンプレ化してるんだから当然元ネタがあるんだよね?」という前提によるのかもしれない。背景には、黄金バット難民やカブトボーグ難民の流入でテンプレだらけになっているニコ動プリ☆チャンならではの事情がある。

ご存知ない視聴者も一定数いるかと思うが、公式動画で見られる「がんばれーがんばれー(チョコ食いながら)」や「そしてマンソン!」「当然正位置ィ!」等にはちゃんと元ネタとなったアニメ作品があるし、検索すれば一発で元ネタに辿りつけてしまう。一方、「ねこさんですねぇ!」はそうではないというところがミソだろう。

つまり、それがある時点から半ば弾幕化していること、にもかかわらず人々が元ネタにたどりつけないことで「元ネタ不明にもかかわらずテンプレ化する面白さ」が醸成されていき、一つのネタとして成立し増殖していった......という青写真を私は描いている。

 

SCSGライブシーン中の、ある振り付けを「ねこ」に見立てたコメント者が、己の脳内辞書にある語彙のうちから選択し構成した言葉が「ねこさんですねえ!」であり、それを衆前に披露したところが端緒で。

観測者の側が「これが元ネタである」と還元するのに無理がある......というのが穏当なのだろう(月並)

いや、なんか元ネタあったら教えてください。プリズムシリーズでそういうネタがあったのかもしれないし。あるいはコメント者は人口に膾炙していない古い書物から「ねこさんですねえ!」を引用してきてコメントしたのかもしれないよ。そのへんは後続の調査者に任せます(丸投げは基本)

余談

第一印象としては、SCP関連ネタと淫夢語録(やりますねぇ!派生)の合成という印象があった(*1)。SCPに関しては2018.1に大規模ミーム汚染が起こっていた背景がある*2。「やりますねぇ!」派生は淫夢厨の文字コミュニケーションで頻出し、「ます」「です」(「ました」「でした」)という言い切りの形に、終助詞ネ(ェ)と感嘆符がつくことで文に独特の情味(意味深)を与え、同時に淫夢語録を元ネタとするところから淫夢のテイストを加えるものである(ex.. 野獣先輩のイキ過ぎた言動に疑問を感じる喪女 140人目 「ますねぇ!」「ですねぇ」等でページ検索すると......たまげたなあ)*3

......というように、今後も「~が元ネタではないか」という言説が登場するだろうが、各読み手が「ねこさんですねぇ!」という短い文字列のうちに、親しみを覚える要素を認めたに過ぎない場合があるのでその点は留意しておきたい。
 

"ねこさんですねぇ"でも思ったんだけど、
"猫さんですねぇ" until:2018-8-2 - Twitter Search

クラスタの人々のやり取りで「~猫(ねこ)さんですね(えorぇ)」というリプライが多く引っかかりますねぇ。「白猫、黒猫、美猫・・・・・・さんですねぇ」というように。

 かわいいですねぇ!

 

 

5/11 気になる箇所を修正しました。

追記:5/9に大百科記事が作成されていました。シリーズ他作品への影響を指摘してくださっています。本記事と重なる記述が多いんですが追調査とかしてあるのかな・・・と心配になってしまいました。ねこさんですねぇ!とは (ネコサンデスネェとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

*1:「ねこですねぇ!」とか「ねこいますねぇ!」みたいな淫夢っぽい(?)用例はあまり見られないのだが

*2:「ねこですよろしくおねがいします」の元ネタ・SCPとは? | 文脈をつなぐ

*3:終助詞ネの機能について調べてたら夜が明けたゾ。滝浦(2007)http://www.fl.reitaku-u.ac.jp/LINC/pub/LinC_20070228_takiura.pdf14頁からの先行研究整理が簡潔でよかった(小並感)日本語学を専攻している方は淫夢語録「やりますねぇ!」ならびにそのバリエーションの持つ、(5chやニコ動における)造語(録)力やコミュニケーション機能について書いてみたらおもしろそう

プリ☆チャン雑記

 

ぷりちゃんは!(気さくな挨拶)

 

この土日はニコニコ動画で「キラッとプリ☆チャン」の1~20話一挙放送を観てユメ楽しかった。10話まで見逃した回がいくつかあったので補完できてよかった(最新話21話は寝坊のため未視聴)。

 

つい先頃、Meltic StArの3人目のメンバー・紫藤めるについてのプレスリリースがあったばかり(一応、かつて3人構成だったことの言及はあった)。

news.nicovideo.jp

 

20話まで復習して、あんな&さらのためらいや焦燥は取り残されてしまった者のそれであることを再確認した。紫藤めるとは一体どんな別れ方をしたのだろうか・・・・・・あんなちゃん、3人構成の頃のライブ全部消しちゃってるようだし(9話での言及より)なかなか重い過去がありそう。

 

ところで、面白いなと思った二次創作の話。ニコ動を中心に見ているのでそのノリが苦手な人はまた。ニコ動でプリ☆チャン観てると二次創作の洪水で面白いよね。

 

・「ぷりちゃんは(わ)!」

プリ☆チャンを観るにあたっての私の一つの関心は、主人公・桃山みらいの口上「プリ☆チャンは~(以下、説明が続く)」の有無で、これは作中冒頭、主題歌の直前に挿入される。

 

プリ☆チャンは、自分たちで作った番組を自分たちで配信できちゃうユメのチャンネル! 友だちといっしょに、キラッとステキな番組、やってみよう!

 

ニコ動では毎週水曜日、キラッとプリ☆チャン公式チャンネルにより、最新話が配信されているのだが、そこで必ず目にすることができるコメントに「ぷりちゃんは(わ)!」というものがある。

 

上記の「プリ☆チャンは」を「こんにちは」になぞらえるところからきている(のだろう)。初期は毎回のように口上があったのだが、近頃はこれがない(11話、17話~20話まで)ために、「挨拶がないぞ桃山ァ!」「挨拶無しは基本」「挨拶プログラムは消去されたよ」(→アンドロイド桃山 後述)などとコメントされている。

 

なお表記についてだが、「は」派と「わ」派で争う様子や、それを受けてか、ハ行転呼現象を持ち出して表記の揺れについて言及するコメントまで見られ、あぁ、これが二次創作のダイナミックな生成過程か・・・・・・と勝手に面白がっている(私は「ぷりちゃんは!」と書いているが、単に「こんにちは」に関して「は」を「わ」と書いてこなかった表記癖がうつったもの cf.現代仮名遣い:文部科学省)。

 

どっちでもいいと思う。

 

 

・二次創作における桃山みらい像について覚書

基本的な事項はこちら↓

www.tv-tokyo.co.jp

 

最初の頃の印象は大体こんな感じだったと思うんだけど・・・・・・

  • 大きなおめめとふわふわ桃色ポニテがかわいい、ソロライブ時のSweet Honeyのコーデもそうだが、正統派のかわいさ
  • かしこまっ!」のような印象的な決め台詞がないのが寂しい(プリパラロス)
  • 出番が少ないわけじゃないのに目立たない(相方のえもちゃんのほうが目立ってる)

あとは中の人に関連してくる部分、

  • ハキハキしたしゃべりで真面目そうというか、棒読みではないんだけど絶妙に感情が感じられない 例:ライブの入りの「あはっ!」とか
  • 歌声に伸びがあるしお上手だし聴いていて心地よい

かな。

 

ネタと言えば筐体バグからきた「バグみらいちゃん」、ボケと曇りを繰り返すえもちゃんを支えていく「えもちゃん係」的扱い(えもちゃんブームの功名。メルティック活動再開までえもの躁鬱とvsあんなで回っていた部分があるし、何より第6話が神回で「えもちゃんが主人公だから」という空気も)くらいしかなかった(なけりゃないでいい)。

引っ込み思案だけどいざというときは頑張る良い子、という印象が中心で、その正統派の魅力は侵しがたいところさえあった。

 

これが今や「ドS」「サイコパス」「感情を取り戻そうとするアンドロイド」等、散々に言われているのだから凄い。私は面白いから許容だが、こうした桃山みらい観に困惑している人もいるはず。この手のものは一度ウケると増殖していく運命にあるのだ。

 

やはり転機は第7話「ねこ動画を撮ってみた!」ではないか。

 

道端で迷子の猫とはち会わせ、苦手オーラ全開のえも。
りんかとみらいは、プリ☆チャンを使って猫動画を配信し、飼い主を探すことを提案するが、えもの苦手克服は一筋縄ではいかなくて……

エピソード キラッとプリ☆チャン|テレビ東京アニメ公式 プリチャン やってみた!より)

 

猫が苦手なえもに対し、執拗に猫を押し付けるみらい、世話まで頼む様子はまさに鬼畜ドS。それに加え絶妙に無感情に聴こえる台詞のトーン、明るい表情に大きいおめめのシナジーは視聴者に強烈な印象を与えたのではないかと思う。いまいち定まらなかったみらい像に明確な形を与えたのはこの回。

 

その後、第13話「桃山みらいが、とんでみた!」での失踪事件、第15話「りんか、やってみた!」にてりんかに至近距離でソロライブを要求するシーン、第17話「笑顔でさよならしてみた!」にてえもの「悔しいけど私たちバカだし」への返答「”たち”って、いっしょ!?」等々・・・・・・さまざまなシーンで第7話の桃山みらいが参照され、無数のコメによって再生産され続けている。

 

発展形としては、第19話「夏だ!ビーチだ!行ってみた!」にて花火を見物しながら「今日、楽しかったね。わたし、海ってこんなに楽しいんだって久しぶりに思った!」と例の表情・トーンで語るみらいを「失った感情を取り戻した」とか「人の心を理解した桃山アンドロイド」とする突拍子のないものもある。

→えもの夏バテ描写はあるのにみらいにはそれがないことに着目して「冷却機能のおかげで夏バテしない」とか、わかりやすい形で喜怒哀楽を見せれば「人間アピール」「修正アプデ入った」などとコメントされる事態へ

 

うーむ

 

コメで流れてきたらなんだかんだで笑ってしまうのだが、笑って終わり、ではなくて「キャラクターの感情は見てわかりやすかったり、容易に想像がつくのが普通なのかな」とか考える契機にしたい。